日々を生きることに精一杯で余裕がない。なりたい自分になるための行動ができない。 子供のころ思い描いていた理想の自分とは、ほど遠い今の私…。
こういった想いや悩みを抱えていたりはしませんか?
理想の自分を目指してスタートを切るのに、遅すぎるということはありません。今回はそのスタートを後押しする魔法、「モーニングページ」についてまとめてみます。
モーニングページは簡単に言えば自分の心に耳を傾けるためのプロセスです。つらい毎日を必死に生きるだけの不安な日常に癒しを与え、そして再び前進するパワーをくれました。
心の視界が晴れやかになり、気持ちが楽になると同時に創造力をもらうことができます。
❦ モーニングページに期待できる効果
心の内側を外界に出してあげることで、あらゆるマインドを変化させてくれるのがモーニングページ。
それも、ちょっとした気付きや考えの変化というレベルではありません。しっかり取り組むことができれば人生に影響を及ぼすほどの効果があると思います。
❦ スッキリした気持ちで一日をスタートできる
❦ 不安や怒りなどのつらい気持ちを楽にしてくれる
❦ 自分を見つめなおすきっかけを与えてくれる
安易な言いかたになってしまいますが、なにごとも気のもちよう。悩みの元凶となる事柄や状況が改善されずとも、「気付き」によって世界は激変します。
ポジティブ思考になれるというよりは、そうだ、自分はこうなりたかったんだ。それならこうすればいいんだ!といったアクティブ思考を得ることができます。

ポジティブ思考とアクティブ思考って違うんですか?

アクティブ思考は受け止めかたが変わるだけじゃなくて、行動のきっかけにもなるよ。
なりたい自分になるために前進する力、問題を解決するために動き出す力。そんなエネルギーが奥底から湧いてきます。
現状に嘆くだけではなく、確かな創造力をもって前進することができれば、その嘆きを希望へと変えることができます。
❦ モーニングページをおこなう手順
それではモーニングページの具体的な手順を紹介します。
まったく難しいことはありませんし、お金もぜんぜんかかりません。ノートとえんぴつ(ボールペンでもなんでも大丈夫)があればすぐにでも開始することができます。
それだけで人生が前向きになるんですから、まるで魔法みたいです。
魔法なんてというと仰々しかったり怪しいものに感じられるかもしれません。でも現実世界に存在する魔法って、モーニングページみたいなシンプルなものだと思います。
そのちょっとした「心の魔法」は、とても簡単に使うことができます。
①ノートとえんぴつを用意する
まずはノートとえんぴつを用意します。
スマホやパソコンのメモ帳ではなく、ノートに直筆で書くということが大切なポイントです。
一度書いた文章を消す必要がまったくないのでボールペンなどでも問題ありません。ダラダラとひたすら書くのにより適したものが理想です。
私の場合、ボールペンよりもえんぴつのほうが肩の力を抜いて書くことができたので、ここではおススメとしてえんぴつに設定してみました。
ノートは百円のものでもなんでもいいのですが、小さすぎず大きすぎずが良いです。モーニングページは必ず「3ページ書く」というルールがあります。
小さすぎればほとんど書けないので効果が得られませんし、大きすぎれば書くのが大変になってしまうので長続きしなくなってしまいます。
②今までより少しだけ早起きする
モーニングページは「モーニング」という名前があるとおり、朝起きてすぐに実施するというのがルールのひとつです。
起きてからしばらく経てば日常生活の色々な情報が頭に入ってしまいます。モーニングページは自然に思い浮かんだ言葉を書き綴るものなので、そういった情報は邪魔なのです。
また、後回しにしてしまっては結局時間が取れずに実施できなかった…みたいになりがちです。起き抜けの状態ですぐに取りかかれるように、あらかじめ朝の時間を確保しましょう。
モーニングページをおこなうために、10分~15分程度の時間が取れるといいと思います。朝にドタバタしないためにも、15分早く目覚ましをかけて少しだけ早起きしてみてください。
③思い浮かぶ言葉そのままをノートに綴る
それではノートに文字を書いていきましょう。
用意したノートに、用意したえんぴつで、思い浮かんだ言葉をひたすら綴ります。誰に見せるものでもないので、本当にどんな言葉でも構いません。
むしろ、誰かに見られるかも?という前提で書いてしまってはモーニングページの効果が得られません。思いついた言葉をありのまま文字にするのがポイントです。
何も思い浮かばなければ、「何も思いつかない」「眠い」「仕事いきたくない」など、本当になんでも構いません。「ほげー」とか「ふえぇー」でもよいのです。
ここで大切なのは、必ずノートを3ページ埋めるということです。
文字の大きさにも個人差があるでしょうし、何文字と明確には決まっていませんが。ただ、書き出す言葉の量が少ないようでは、なかなか効果を得られないんです。
スペースや文字の大きさなど、多少は甘めでも問題ありませんので、ノートを3ページ埋めるのは毎回意識するようにしたほうがいいでしょう。
④8週間経ったらノートを読み返してみる
手順はここまでなのですが、最後にひとつポイントがあります。
それは、モーニングページを開始してから8週間はそのノートを読み返さないということです。ポイントというよりは、モーニングページを実施するにあたってのルールともいえます。
モーニングページは心に耳を傾けて自分と向き合うためのプロセスですから、毎回のように読み返していては「気付き」を得ることができません。8週間は我慢してください。
そして、8週間が経ち9週目に入ったら、満を持してノートを読み返します。
読み返してみると「自分はこんなことを考えていたんだ…」といった気付きを得ることができます。ここに至るまでがモーニングページの工程です。
地道に感じられるかもしれませんが、8週間が経ってノートを読み返すに至るまでも、徐々に色んな変化を感じることができるので、試してみてください。
❦ モーニングページで実際に得られたもの
私はモーニングページを4か月ほど続けました。現在も毎朝実施するようにしていて、その効果を実感しています。
そこでモーニングページの実体験を時系列に分けて、日常の変化や感じたことなど具体的な効果をまとめてみました。
モーニングページを始めるかどうか悩んでいる人は、参考にしてみてください。
①モーニングページ開始~1週間
正直なところ始めてからしばらくは変化があるように思えませんでした。そして、3ページというルールが思ったよりも大変に感じられました。
- 何も言葉が思いつかない
- 3ページ埋めるのが大変
- 特に変化が感じられない
日によっては時間がなかったりして、3ページ埋められないどころか1行か2行だけ書いて終わりにしてしまうこともありました。途中からは必ず3ページ埋めるようにしました。

ノートに言葉を書くだけで本当に意味があるのかなぁ…
②モーニングページ継続~3週間
書き綴る言葉がだんだんと自然に出るようになってきました。
思いつかないこともありましたが、その日に見た夢の内容を書いてみたり、漠然と不安に思っていることを言葉にしてみたり、すらすらと3ページ埋められるようになりました。
- だいぶ慣れて書くことができるようになった
- なんだかスッキリと1日をスタートできる
- 悩みごとをノートに打ち明けるようになった
ノートを3ページ埋めてから1日をスタートすると、なんだかスッキリとした気持ちで動き出せるようになりました。
ちょっとした不安をノートに書き綴りながら、どうしたら解決するかなども書いていたので、色々なことが可視化されてスッキリするような感覚もありました。

心のモヤモヤが少し晴れるような気がしますぅ…
③モーニングページ継続~5週間
自分に対して不満に思っていることや、自分がもっている能力についても書くようになりました。
過去にあった嫌なことや、好きだった人のことも書いています。そういうことを書き始めると、それに連なる内容で3ページ埋まるようになりました。
- 素の自分がはっきりと見えるようになった
- 今日やることや明日やることを思いついた
- 日常を少し変えてみようと思うようになった
自分が思い描いている理想の自分が意識に現れて、そこにたどり着くためにはどうしたらいいのかを考えるようになりました。

なんだか背中を押されているような不思議な感覚…
④モーニングページ継続~8週間
書き綴る内容に大きな変化があるわけではありませんが、「こうなりたい」という前向きな言葉や、自分を肯定するような言葉が増えていたようです。
- 理想に近付くためにこうしてみよう、と考えるように
- 具体的な方法や前向きな言葉が増えるようになった
- 今日も頑張るぞー!と1日スタートするようになった
なりたい自分がはっきりとしただけではなく、本当の自分を目指そうというマインドに変化してきました。今までモヤモヤしていたことも、少しずつ振り切れるようになってきました。

そうでした、ボクはこういう人間になりたいんでした…
⑤モーニングページを読み返して更なる継続
モーニングページを8週間続けて、2冊に渡って書き綴られたノートを読み返してみました。
なりたい理想の自分に関しては初期のほうから書かれていましたが、それが徐々に具体的になっていったのが印象的でした。
ぼんやりとイメージしていた夢や目標が、具体性を帯びて表面化していくような…。
そして「こんな感じになれたらいいな」が、現状を踏まえて「こうしたらこうなれるんじゃないか」という考えかたに変わってもいます。
また、書き始めた当初はネガティブな言葉や不安な気持ちを言葉にしたものが多かったのですが、途中からはポジティブで前向きな言葉が多く見られます。
私の場合、読み返すまでもなく「なりたい理想の自分」が具体的になってゆき、それに関連する手順や不安の解決法を模索するように…といった経緯でマインドが変化したようです。
そして今も、気付きと創造力のために続けてみようと思っています。

目標がはっきりとすればそこにたどり着く方法も見えてくるね。

具体的な目標に対する思考が、創造力なのですね。
❦ 人生を楽しくする魔法
本当の自分に気付き、マインドや行動にまで変化を及ぼす魔法。
モーニングページはただ思っていることを文字にするだけのシンプルな方法ですが、人生を楽しいものに変えるきっかけを与えてくれます。
そのきっかけを活かすことさえできれば、誰もがなりたい自分になれるのだと私は思います。
そして、目標に向かってアクションを起こすということは、しんどいものではなく人生を楽しく豊かにしてくれるものだと確信しています。
モーニングページはひとつの方法であり、あくまできっかけでしかないかもしれません。
でも、人生を楽しくするこの魔法が少しでも多くの人に効いて、充実した楽しい毎日を取り戻せるようになれば、それはとても素敵なことだと私は思います。
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